スペイン高速鉄道脱線事故 アルビア号、制限速度80キロの2倍以上の190キロで走行から思うこと

スペイン高速鉄道で大きな事故が発生しました。乗客80人が死亡、140人以上が怪我をするという大惨事が起こりました。事故を起こした高速鉄道の列車は、なんと制限速度80キロの2倍以上の時速190キロで走行していたとか。制限速度を守らず運転していたのは何故? その暴走(運転)に何故ストップをかけることができなかったのでしょうか。安全運転、安全な運行を制御するもの(運行制御保守管理システム?)はなかったのでしょうか。そんな筈は無いとは思いましたが・・・。
このスペイン高速鉄道の列車は高速と在来線の区間を併用できるタイプだったこと。フリーゲージでかつ電気でもディーゼルでも走行でき、最高時速は250キロも可能な優れものだったのですね。事故を起こしたこの高速鉄道列車、218人の乗客と4人の乗務員を乗せ、スペインの首都マドリードから北上し終点フェルロに向かっていたとのこと。現場は、世界遺産サンティアゴ・デ・コンポステラ駅まで4キロの場所にあるカーブで、監視カメラがとらえた事故時の映像では、列車は高速でカーブに進入。まず先頭から数両後ろが大きく外側に膨らんで脱線し、側壁に衝突。大きな火花や大量の煙が上がった。その後、先頭車両が浮き上がり、横転。横倒しになって線路上を滑り跨線橋の橋げたをなぎ倒したのでした。

監視カメラ映像です。貼り付けますが、まもなくこの「YouTube」もアップ中止になるのかも知れません。
http://www.youtube.com/watch?v=LJlxNB4EKwc
脱線事故の解説アニメーションです。
http://www.youtube.com/watch?v=5OeZaqny97U

監視カメラの映像から、今回の事故車両の先頭から2両目の電源車両(ディーゼル発電機を積んだ車両)が最初に脱線しているように見えました。事故が起きた列車は、電化区間と非電化区間の両方を走れるようにこの電源車両をつなげており、客車を改造したもので「重心が高く、高速走行(のカーブなど)ではひっくり返りやすい」のだそうです。この車両の前に軽量化を図った先頭(運転席)車両があり、2両目が先に脱線し、先頭車両が引っ張られるようにして脱線したように見えました。

私、ふらぬいは北海道新幹線札幌延伸にあたり、北海道新幹線が新函館開業後、電気・ディーゼル両方で走るふりこハイブリッド電車(列車)を函館本線や室蘭本線に採用するよう提案をしており、つまり今回の事故車両と同じタイプの列車ですが(フリーゲージと最高速度はスペイン高速鉄道が上ですね)、少し気になるところがありましたので、ブログに認めてみました。

昨日、7月26日の日本経済新聞の記事です。

「スペイン北西部ガリシア州のサンティアゴ・デ・コンポステラで7月24日午後8時40分(日本時間25日午前3時40分)ごろ、マドリード発フェロル行きの高速鉄道が脱線し、多くの車両が横転して大破し、一部で火災も発生した。スペインメディアによると、80人が死亡、140人以上が負傷した。
 同国捜査当局は、事故は運転士による速度違反が原因との見方を強めているもようで、ロイター通信によると、25日、運転士の取り調べを始めた。
 同国メディアは捜査関係者の話として、運転士の1人が、制限速度である時速80キロの2倍以上の約190キロで走行していたことを認めたと伝えた。
 スペイン国鉄は「事故車両は当日の朝に点検を受けたばかりで異常はなかった」として、技術的な問題の可能性を否定。
 捜査当局は、列車の運行状況などを記録したブラックボックスを既に回収し、事故原因の解析を急いでいる。
 マドリードの日本大使館には邦人が被害に遭ったとの情報は入っていない。
 列車は客車8両と動力車2両の編成で約220人が乗っていた。全ての車両が脱線、列車は途中の連結が外れ前後2つに分かれた。パイス紙は、列車が壁面に激突、横転する様子を写した監視カメラの映像をウェブサイトで公開した。
 事故はサンティアゴ・デ・コンポステラの駅の約4キロ手前の急な左カーブで発生した。
 列車は「アルビア」と呼ばれる高速鉄道で最高速度は250キロ。事故時には、スペイン最高速の新幹線AVEと同じ軌道を走っていた。
 旧市街が世界遺産に登録されたサンティアゴ・デ・コンポステラは聖ヤコブが埋葬され、エルサレム、バチカンと並ぶキリスト教の巡礼地として知られる。25日は「聖ヤコブの日」と呼ばれる祝日で多くの観光客が訪れるとみられていた」
と報じていました。

私、ふらぬいは残念ながらスペインに出かけたことはありませんが。スペイン国鉄が採用している高速鉄道についてそれなりに知識はもってはおりました。フランスのTGVとも接続しているような・・・。

でも、世界遺産サンティアゴ・デ・コンポステラの紹介を最初にしますからね。まして、事故の翌日は「聖ヤコブの日」、聖ヤコブ祭だったとか。サンティアゴへの道も信心深い方には非常に興味深い筈です・・・。

世界遺産サンティアゴ・デ・コンポステラ
http://www.iberotour.jp/CP/santiago_top.php

スペイン高速鉄道事故に戻します。

事故を起こしたのはスペイン国鉄の「レンフェ」が運行する高速鉄道で、「アルビア(ALVIA)」と呼ばれる車両です。首都マドリードと地方都市の間を、最高時速250キロで結ぶ、スペインを代表する高速鉄道の一つで、「レンフェ」の広報によりますと、事故を起こした列車は去年運行を開始したばかりの新型車両です。
客車部分は8両編成で、1等車と2等車合わせて264席あります。
また高速鉄道向けの広いレール幅と、在来線向けの狭いレール幅のどちらでも走行できるように、左右の車輪の間隔を変えられるのが特徴です。

スペイン国鉄の「レンフェ」のページ(日本語)がありました。
http://www.raileurope-japan.com/about-us/railways/%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%82%A4%E3%83%B3%EF%BC%9ARENFE
「アルビア(ALVIA)」と呼ばれる車両です。(書きかけですと)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%83%95%E3%82%A7120%E7%B3%BB%E9%9B%BB%E8%BB%8A

今回のスペイン高速鉄道脱線事故では事故の惨状と監視カメラの映像がすぐさま公開され、事故車両も事故原因を調査すべく確保されており、また、事故の捜査当局も運行状況を記録したブラックボックスを現場から回収し、事故原因を詳しく調査することになったとのこと。
どこかの隣国(中国ですよ)のように事故隠し(事故隠ぺい)はしませんよね。私は、事故原因の早急な調査・究明と二度とこのような大惨事が起こらないような対策をお願いしたいと思います。

少し気になった事柄がありました。

今回の事故では列車が約5分遅れで運行していたのを運転手がなんとかその遅れを取り返そうと、速度を落とす必要があり、事故を起こした地点で80キロ運転で走行すべきところを、速度を落とさずそのまま110キロオーバの時速190キロで走行させたのが原因らしいのですね。運転手にはもしこのまま5分遅れて走行していたら、切符の払い戻しが発生し、会社に多大な影響があると考えたのかも知れませんが・・・。スペイン国鉄では到着遅延に伴うお客様への返金額が細かく明文化されているようです。でも、事故を起こしてしまったら元も子もないですからね。

今回のこのような事故から、2005年4月、JR福知山線(JR西日本)脱線事故を思い浮かべますね。スピードの出しすぎ?でカーブを曲がり切れず脱線しビル(マンション?)に突っ込んだ事故でした。あの事故も悲惨でした。なんとか電車遅延を取り戻そうとして、スピードを上げたままカーブに突っ込んで大事故、大惨事になったのでした。あの気の毒な運転手の置かれた立場と今回のスペイン高速鉄道運転手の立場は少し異なるようですけどね。

このような高速鉄道の事故が起こるたびに、私、ふらぬいの経験から列車の安全運行システムはどのように機能したのだろうか。そもそも列車の運行を管理するためのシステムは導入されていたのだろうかと心配になってくるのです。
今回のスペイン高速鉄道、最速250キロのフリーゲージ(狭軌・標準・広軌と軌道変更可)列車でしかも電気・ディーゼル走行可能な列車、世界最高水準の高速列車が走っているのです。それを走りこなす運転手が、ツイッターなどで本人の運転技術を自慢したりするのもうなずけます。速いことはどんなことよりもすごいことですからね。でも、最高速度の乗り物とか最高難度の技術を安全に使いこなすためには運行制御保守管理システムといったものが必要なのです。高速鉄道の運用管理、運行制御保守管理システムなるものが必要なのです。日本で言えば、ある時期問題になった列車運行制御、運用管理システム、新幹線でいえばあのCOSMOSみたいなシステムが絶対的に必要なのです。人間は強いもの(最速、最強・・・)を手に入れると必ずや奢り高ぶる人が出てきます。そんな時に、安全サイドの見地から、このようにあるべきとの運用管理、運行制御システムといった管理統制が必要になるのです。スペイン国鉄にもきっとこのシステムは導入されていると思うのですが、どうだったのでしょうか。ATS(列車自動停止装置)みたいなものは多分あったのでしょう。あの、もちろんこのようなシステムがあれば絶対安全と言うつもりはありません。しかしながら、このシステムを作り上げる時に、いろいろ起こるべきこと、起こりそうもないこと、絶対起こらないこと(可能性はゼロではない)等々を考えてシステム構築します。これが大事なのです。そして、何か事が起こるごとに、それらのことをシステムに取り込んでいくのです。そうするとこのシステムを使うと安全性がさらに向上していきます。でも、このシステムに完全に便りきってはいけないのです。最終判断はやはり人間(運用保守者)の判断になりますからね。よく言われますが、システムを安全に使いこなすには、そのシステムの強さを謙虚にかつしなやかに操ることが必要なのです。(かなり上から目線? 失礼)
しかも、それらのシステムを次の世代に引き継ぐことは(技術継承)はもっと大事なことなのです。

悲惨なスペイン高速鉄道事故(原因)はいまだ捜査段階ですが(一方、中国の高速鉄道事故はうやむやになりました)、日本の新幹線は開業以来いまだ乗客を死に至らしめる大きな事故は発生しておりませんが、新幹線の運行、走行にしかるべき安全が担保され続けているからと思います。ただ2007年問題等で提起された、技術継承そして日本全国に新幹線が延伸されていくことから、技術継承ばかりでなく関係者の安全意識の希薄化?にもそうならないよう気を配る必要があると思います。

スペイン高速鉄道脱線事故 アルビア号、制限速度80キロの2倍以上の190キロで走行から思うことのブログでした。

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この記事へのコメント

2013年07月28日 06:05
(≧▽≦)/きゃっ!!

私も違う角度から調べてみようと思います

(^_^;)

余談ですけど‥この運転士さんはネット(私有blog)上で
「200km/h走行」を自慢話をしていた矢先の事故だった。ようです
(-"-;)

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