「原発事故 日本の評判に傷」と、シンガポールのリー・クアン・ユー氏

本日の朝日新聞に、日本とアジアの現状、リー・クアン・ユー氏に聞く、とのインタビュー記事が掲載されていました。リー・クアン・ユー氏は1965年のシンガポール独立以来、長年に亘って首相を務め、シンガポール国の発展に大きく貢献された方ですし、その識見には敬意を払い、かつ注目をしておりました。そのインタビュー記事の中で、東日本大震災と原発事故に対する識見、発言内容には刮目し、傾聴、拝聴するものがありました。(すいません、くどいですね)それで、「原発事故 日本の評判に傷」と、シンガポールのリー・クアン・ユー氏と題するブログです。

朝日新聞のインタビュー記事です。リー・クアン・ユー氏の発言を、まとめて引用しますからね。

「日本は東日本大震災を被災して、国民の団結力の強みは増すが経済力は弱まり、そのことは数年続く。人口減少の問題を、移民受け入れ、出生率引き上げで解消しないと、さらに経済力の弱体化は長引くことになる。そして、
日本経済の減速が経済的な関係をもつすべての国々に影響を与える。
原発事故については、地震や津波が想定される沿岸部に十分な手を打たずに原発を建設したことは、日本は慎重かつ周到な計画をするという評判を傷つけた。
社会の安全を犠牲にすることなくエネルギー供給を確保するには、(難しい問題だとしながら)石炭、天然ガス、石油以外のエネルギー源がみつからないのであれば、原子力しか代替エネルギーはない」
と述べています。

リー・クアン・ユー氏の出生率引き上げについては思い出す事柄がありますね。20年以上前になりますか、シンガポールに通信衛星地球局を運用管理する設備を納入する仕事で、何度かシンガポールを訪問しました。その時に、首相だったリー・クアン・ユー氏が国会で、シンガポール国の少子化問題を解決する施策として、さらに資源が何も無いシンガポールが将来技術立国としてやっていくために、高学歴の女性がもっと子供を産む努力をすべきと演説していたのを思い出します。当時の高学歴女性は、首相提案に冷ややかな反応でした。私がシンガポールを頻繁に訪問していた頃には、シンガポール(中国人、マレー人、インド人からなる多民族国家)の第一言語を英語に統一するとのことで、その成果が出てきていることをまざまざと見せつけられたのでした。何故かと言いますと、小学生、中学生の話し言葉、英語が英国の美しい英語(クイーンズイングリッシュ)になっていたのです。仕事の相手(お客さんです)の英語は、中国人の英語でずいぶん中国語なまりがありましたが、私にはこちらの英語のほうが馴染めましたので、仕事に不自由はなかったのですがね。何を言いたいかと言いますと、リー・クアン・ユー氏は首相時代ずいぶん無茶なことをやったと言われますが、後になってシンガポールが今の繁栄を謳歌していることを考えると間違った対応をしてきた訳ではなかったということになるのです。それは歴史がきちんと評価しているのです。どこかの誰かさんが言う歴史が評価とは成果と実績が違います。現在の日本にとっては、人口減少問題と雇用問題は喫緊の課題なのです。相変わらず対応が為されていないと考えておりますが・・。

原発事故については日本が”慎重かつ周到な計画をする”という評判を傷つけたと手厳しい指摘です。私が、シンガポールの仕事をしていた頃は、アジア各国が、日本に学べ、ルック・イースト(こちらはマレーシアのマハティール首相)と経済発展著しい日本を手本に追いつけ、追い越せと自国の若者を鼓舞させていたのです。それだけ日本の評判が良かった。実は今でも日本の評判は、政治を除く、いづれの分野でも良かったのです。でも、今回の原発事故で評判を傷つけたとリー・クアン・ユー氏は言い切ったのです。社会の安全を犠牲にすることなくエネルギー供給を確保するには、石炭、石油、天然ガス以外のエネルギー源がみつからないのであれば、原子力しか云々はエネルギー源が何も無いシンガポールからすれば、この発言になるのはやむを得ないと思います。日本は不可能を可能にしてきた国でしょう。青いきりんを作れとは言いませんよ。作ろうとは言いましたが・・・。リー・クアン・ユー氏が何で安全な原発を造れなかったのかと日本を責めているとの言葉に採ってしまうのは私だけでしょうか・・。

それで、日本の評判に傷をつけてしまった、あの方々の話になるのですが・・。またかと言われそうな気もしますね。

あの、未曾有(みぞう)とか想定外(そうていがい)との言葉とか、「可能性がある」とは言っていない、「可能性はゼロではない」と言ったとか、このように仰る日本の技術者(もどき?)、科学者(もどき?)の方が日本の評判に大きな傷をつけたように思っています。あの、政治家、官僚が未曾有、想定外とか可能性云々と言っても国民には無視されるか、バカにされるだけですからね。気をつけて下さいね。私は、これらの言葉をあのサブプライムローン問題、リーマンショック、東日本大震災、福島第一原発事故を経験してから、ずいぶんと好く、耳にする言葉になってしまったように思いますね。

未曾有(みぞう)の言葉はもともと昔から使われていましたからね。麻生元首相の話にはもってはいきませんよ。漢字の読み方は政治家ばかりでなく、文化人でも自己流の読み方をする方は多くいますよ。読み方を変えることに意味がある場合もありますし、わざと間違って読んで、話をきちんと聞いていたかとからんでくる方もいましたからね。

想定外(そうていがい)という言葉は今では辞書に載っているのでしょうか。あの堀江貴文氏(ホリエモン)がライブドアで活躍されていた時に、彼が、想定内との言葉を使い、2005年の新語・流行語大賞の輝いたのは存じ上げているのです。あの時に、ホリエモンは、そんなことも知らないのかと言われるのが癪で、想定内、つまり、知ってらあとに代わる丁寧な言葉として使ったように私は思うのです。あの時にはホリエモンも想定外と言うのは、彼のプライドが許さず抵抗があったのでしょう。今回、彼は想定外の実刑確定で収監になってしまうようですが、残念です。

さらに、「人間はそうなってほしくないことは考えない、そういう習性がどうしてもあり、それが取り返しのつかないことの原因になる」、などと仰る方も、なんだか、想定外とか可能性云々と言い続ける人にその口実を与えるようで賛成はできないのです。

まともな技術者(私がそうでした)、科学者であれば、自分の設計した装置、システムがきちんと動作しなかったとしたら、まず想定外でしたとか、可能性はゼロではなかったなんて、絶対に言うことはありません。それだけまともな技術者が日の目を見なくなっていたのが、原発事故発生時、日本の現状であったと思うのです。(こちらは私がそうだったとい言いませんよ)

それで、この東日本大震災、福島第一原発事故、この後、日本はどうすれば好いのかということになりますね。

リー・クアン・ユー氏は復興に立ち向かう日本人の団結力は評価するが経済の先行きは厳しい(暗い?)、しかも、原発事故は日本人の強みだった「周到さ」をも傷つけたと指摘している。さらに日本が弱体化し中国の台頭で、アジア太平洋は不安定な時代が続くと。手をこまぬく日本、何もしない、何もできない、現在の日本の政治に厳しい指摘をしている。 と言うことは、日本の政治家、官僚しっかり舵取りしなさいとの意味? 日本国民は団結して頑張る国民なのだからとね。
しかも、未曾有で想定外とか可能性云々と言い続けておられる方々は抜きでやりましょうとね。
こちらは、私、ふらぬいが付け加えました。

「原発事故 日本の評判に傷」と、シンガポールのリー・クアン・ユー氏ブログでした。

あの、「禍(わざわい)転じて福となす」との成句、故事がありますね。身にふりかかった災難をうまく活用して、かえってしあわせになるように取りはからうことですね。出典は「戦国策」もしくは「史記・蘇秦伝」です。春秋戦国時代に合従策を唱えて六国の宰相となった蘇秦はこの言を弁じて諸国を連合させ秦に対抗しようとした。しかし蘇秦の同門で秦に仕えていた張儀は、六国がそれぞれ秦と同盟を結ぶ連衡策を説いてこれを論破したのでした。つまり、「禍(わざわい)転じて福となす」との理想は、その出典において既に敗れています。つまり、禍(わざわい)が降りかかった時にはジタバタせずに、耐え忍んでいるほうが良い。禍(わざわい)が努力によって福にかわったためしはなく、耐えているうちにやってくる福をつかまえるのが上策であると。浅田次郎の最近読んだ本にそうありました。
東日本大震災と原発事故の被災者にあてはまるのか、日本国民全体にあてはまるのか、あってはならないのですが、東京電力、原子力安全・保安院、原子力安全委員会、経済産業省、民主党、菅総理なのか、はたまた国会に跋扈する政治家、国家官僚、はたして、誰なのでしょうか。
すいません、ブログのあとの本当に蛇足でした。

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