はやぶさ号はよだかの星に

またまた変なタイトルで、なんだなんだとの声があちこちに聞こえます。あまり聞こえませんね、本当は。

今日、6月10日の天声人語に、私のぶろぐ作成意欲をくすぐる事柄が載っていました。

はやぶさ号は東北新幹線の「はやぶさ」ではなく、小惑星探査機「はやぶさ」のことです。よだかの星は宮沢賢治の名作「よだかの星」のことです。宮沢賢治の「よだかの星」は皆さん読んでいますよね。私は小学生の時に、教科書か副読本か何かで読みました。星になった”よだか”に胸が一杯になりましたね。また、自然に涙が出てくるようでした。でも、友人には涙を見せずに、”よだか”はもっと強く生きなきゃあ、なんて強がりを見せたりしたものでした。

でも、知らない読者のために、「はやぶさ」だけは説明をしますね。ホームページも貼り付けますね。
http://www.jaxa.jp/projects/sat/muses_c/index_j.html

小惑星探査機「はやぶさ」は宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発、2003年5月9日、世界で初めて、小惑星の砂を持ち帰るのを目標に鹿児島・内之浦からM5ロケットで打ち上げられました。 2005年9月12日に地球から約20億キロ旅して、小惑星イトカワに到達、着陸しました。その後、さまざまな科学的観測を行い、イトカワの砂を採取しました。イトカワを離れ、帰途についた「はやぶさ」は昨年11月にエンジンが故障。帰還が危ぶまれたが、四つあるエンジンのうち、生き残った2基を組み合わせて飛行を続けました。今年の3月27日、地球に接近する軌道に入り、6月13日、オーストラリアのサウスオーストラリア州のウーメラに帰還します。 「はやぶさ」は小惑星イトカワの砂が入った可能性のあるカプセルをオーストラリアの砂漠に投下する予定です。 燃料漏れやエンジンの故障などを乗り越え、満身創痍の「はやぶさ」が計画から3年遅れで地球に帰還することになります。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)の担当の方は「技術的には小惑星往復を達成できたと考えている。よくやった。よく帰ってきた」と喜んでいるそうです。

それで、天声人語です。

私は、奥泉光さんの芥川賞作「石の来歴」をまだ読んでいませんので、天声人語の、イントロの部分はパスさせていただき、筆者はこう書き出します。

太陽系が誕生して46億年がたつ。往古の姿を今も保つ小惑星に向けて、小石などの採取に飛び立った探査機「はやぶさ」が、7年ぶりに地球に帰ってくる。機械の不調で石は難しかったようだが、砂などが採取できたのではと期待されている。 成功していれば快挙である。これほどロケットが飛ぶご時世でも、他の天体の表面から持ち帰った物質は、かの月の石だけだ。はやぶさは20億キロの長旅をへて、長径わずか500メートルの小惑星イトカワに着陸した。 帰路は苦難に満ちていた。エンジンなどが次々に壊れ、帰還を3年遅らせた。動いているのが奇跡的なほどの満身創痍(そうい)で、40億キロを乗りきってきた。機械ながら健気(けなげ)な頑張りが、帰還を前に静かな共感を呼んでいる。

「はやぶさ」の帰還は人類にとっても、すばらしい快挙になるんですよ。でも、すごいことの割に、そんなに騒ぎたてられてはいないのかな、と思います。そこを静かな共感と書いているんですね。

私の話で恐縮ですが、若かりし頃、ある国の通信プロジェクトで、自分はお客の技術者の要求(要求仕様書と議事録)通りに装置を開発設計して、自信をもってお客に納めたものでした。しかしながら、実際に使う側である運用者に受け入れられなくて、結局は作り直さざるを得なかったプロジェクトがありました。作り直すのに、さらに1年半かかり、最終的にはお客様(技術者、運用者)からは喜ばれましたが、自分の会社には大迷惑(プロジェクトが大赤字)をかけることになりました。プロジェクトは結局、計画より1年半後に完成、運用に入りました。私は、いわゆる、満身創痍で帰国、長期間立ち直れなかったのです。でも、孤立無援、健気ながんばりに対し社内でも静かな共感もあったこと、自分で勝手にそう思っていましたし、実感していました。でも、必ずしもそうではなかったこと、後になって分かりました。会社に損害をかけたこと。さらに、お客に対して完成期日を守れなかったこと。結局はどちらにも大迷惑をかけてしまったのです。何を言いたいかといいますと、プロジェクトの計画と実行、完成には、実績とタイミングがあるということですね。
それで、「はやぶさ」の帰還なんですが、健気(けなげ)、頑張り、静かな共感なんです。評価されるかどうかは、後になってからでないと分かりませんよ、ということです。

筆者はさらに続けます。

漫画家の里中満智子さんは応援イラストを描いた。傷だらけの鳥ハヤブサが懸命に宇宙を飛ぶ。「ぼく がんばったよ」「もうすぐ かえるからね」。吹き出しが涙腺をじんわり刺激する。賢治の名作「よだかの星」をどこか彷彿(ほうふつ)とさせる。 13日夜、はやぶさは大気圏に突入して燃え、流れ星となって消える。わが身と引き換えに回収カプセルだけを地上に落とす。砂一粒でも入っていれば、様々な物語を聞かせてくれるそうだ。遠い空間、遠い時間からの語り部を待ちたい。

里中満智子さんの、「ぼく がんばったよ」「もうすぐ かえるからね」なんて、泣かせますね。まして、筆者は宮沢賢治の名作「よだかの星」を引き合いに出してくるなんて、本当に泣けてしまいます。「はやぶさ」は大気圏に突入して燃え、流れ星となって消えるのです。わが身と引き換えに回収カプセルだけを地上に落とす。「はやぶさ」は星になるわけではありません。無くなってしまい、みんなの心に残るだけなのです。

宮沢賢治の名作「よだかの星」の”よだか”は、戦いに勝って星になった訳ではありません。実際は生存競争に負けたのです。弱肉強食の世の中の戦いがいやになって、”よだかの星”になってやすらぎを得ることになったのです。宮沢賢治の「よだかの星」はこのような結末です。

宮沢賢治の作品には自分の生き方からくる、弱いものへの暖かい気持ちがあるんですね。生存競争において、この強いものが弱いものを殺して生きていく弱肉強食の世界を、宮沢賢治はこの「よだかの星」で批判しているんですね。また、弱いものが、生きていくうえで、すがるところもないのが、生存競争の世界なのです。その結果、よだかは必死になって力を振り絞り、天に昇る。そして昇天して、星になる。こういう生き方を最終的に採らざるを得ない人も中にはいる。だけど、現実を直視し、弱肉強食の生存競争を生き抜くためには、こういう生き方ではだめなんだよと反面教師の題材だったようにも思います。私の受け取り方に批判もあるかと思います。もっと、天声人語の筆者のように夢やロマンを感じなければいけないようです。

特に、我々団塊の世代は、受験戦争、就職戦争、就職したら、日本の高度成長時代を支えた企業戦士として、販売、技術、出世競争等ずっと戦ってきましたね。今は、そういった企業から身を引いたりして、”よだかの星”になり、やすらぎの世界に入りつつある人も多いですのです。ですから、里中さん、ひいては天声人語の筆者の”よだかの星”のロマンに組みしてもいいのかなとは思います。でも、日本の若者に、今時、満身創痍になってでも戦ってこい。そして、ぼく頑張ったよ、今帰るからね、と言われた時に、どう励ましの声を掛けるか難しい。まして、頑張ればよだかの星になれる、なんて、口が裂けても言えない。本当に、現在の日本の将来を担う若者に、どう声を掛けるのが良いのかを自問自答してしまいますね。

私は、若い人に夢と希望を与える政治、経済社会が、本人のためにも良いし、日本をさらに発展させると思います。そのためにも、若者に雇用を、そして、働けば働くほど、今よりは来年、さらに将来はいまよりもっと生活が良くなると実感させる社会を実現していくのが、良いと思いますね。それは若者が頑張れば報われるの気概も持てるし、将来明るいぞと感じることになると思いますね。日本を明るくするのは若者の明るさですよ。あの、他の世代はどうでもいいなんて言ってませんからね。みんなで今の日本の閉塞感を打開しましょうよ。

政権党に菅新総理が誕生しました。鳩山前総理は”友愛”が政治目標でしたが、こんどは”最小不幸社会実現”が政治目標だそうです。最大多数の最大幸福でもありますかね、ちょっと違うらしいですが。日本の経済の立て直し、財政の立て直し、社会保障の立て直しに頑張って欲しいと思います。政治目標は少し暗いのですが、行動は前向きに明るくいきましょう。

タイトルと内容、結論がかなりぶれました。失礼しました。

はやぶさ号はよだかの星にでした。

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